どこまで違う?全国の結婚式事情

結婚式は日本国内でも地域によって特色があります。最近では結婚式のスタイルも多様化し、昔のような伝統やしきたりは薄れつつありますが、人によってはそれらを重要視する方もいます。カップル同士でもお互いの地域の特徴や文化を知っておくことで、食い違いを防ぐこともできます。家族間のトラブル回避にもなりますので、知っておいて損はないでしょう。ここでは全国の結婚式の違いについてご紹介していきます。

北海道

北海道の結婚式はご祝儀制ではなく、会費制で行われることがほとんどです。ゲストを招くというより、一緒にお祝いしようとするスタンスが根付いています。会費は10,000円から20,000円が相場です。

北海道では引出物にも特徴があり、甘納豆入りのお赤飯を贈る習慣があります。お赤飯はお祝い事で食べることが多く、結婚式にもぴったりですね。引出物は高価なものというイメージですが、北海道では祝いの席に相応しい飲食物を皆で持ち寄ることが多いです。

東北地方・北陸地方

東北地方や北陸地方の結婚式はゲストが最も多いと言われています。150名規模の披露宴が一般的です。そのため、結婚式も盛大で自宅前まで花嫁をお迎えする儀式もあります。その他、挙式前に仏様にお参りをする「仏壇参り」も伝統的な儀式です。

東北地方や北陸地方では「家と家の結びつき」を大切にする地域で結婚式の時間が長いのも特徴の一つですが、最近では北海道と同じく会費制でアットホームな雰囲気になりつつあります。引出物は寝具を送っているケースが多いですよ。

関東地方

関東地方は他の地域から人が集まってくるため、従来の伝統的な結婚式というよりかは個人が尊重されます。そのため、それぞれのカップルで好きなスタイルの結婚式が挙げられます。宗教色も決まっていないため、キリスト教式で挙げる方もたくさんいますよ。最先端の挙式スタイルが叶えられるのも魅力の一つです。

中部地方

中部地方の結婚式はゲストにかける費用が最も高いと言われています。引出物の相場はゲスト1人あたり7,000円ほどです。とにかく豪華で派手な結婚式であるため、料理のクオリティも高めです。中には結婚式のためにローンを組んで準備するカップルもいるのだとか。

花嫁は膨大な嫁入り道具を用意し、花婿はそれが収まる新居を用意するなどお互いの家の釣り合いをはかるのも中部地方の特徴です。

関西地方

披露宴の受付でご祝儀を載せる「広蓋」やご祝儀袋を包む「袱紗」は奈良・京都を中心にして広まったと言われています。さらに京都では婚約前にお互いの扇子を交換する「見合い扇子」という伝統的な儀式もあります。

また、関西人は倹約家として有名です。そのため、自分たちが結婚式にかける費用は少なめ。しかし、ゲストに贈る引き出物の相場は全国の平均と比べても高めです。おもてなしの心はしっかりとしているのですね。引菓子は縁起のよい紅白饅頭が贈られることが多いのも特徴です。

中国地方

中国地方の結婚式は時期に特徴があります。一般的に結婚式は10月から11月が人気のシーズンです。中国地方も11月が最も結婚式に選ばれる時期ですが、11月後半であっても北日本より気温が高いので、11月から12月初旬で選ばれることが多いです。

特に山口県下松市では、「きつねの嫁入り」というお祭りが毎年11月3日に行われます。このお祭りは、狐の面を被った新郎新婦が人力車で旧街道を練り歩くものです。お祭りの最後は三三九度の盃が交わされて、参拝者とともに祝杯をあげます。その他、岡山県では結納の際に新郎新婦がお互いに風呂敷を贈り合う「流しふくさ」という儀式が執り行われます。伝統儀式を重視した結婚式が中国地方の一般的な形です。

四国地方

四国地方では料理に特色があります。香川県はうどん、高知県は皿鉢料理などそれぞれの地域の名物をふるまいます。特に引出物に選ばれる香川県の「おいり」は見た目もカラフルで人気のお菓子です。

古くからのしきたりが根付いている地域でもあり、「初歩き」も伝統ある儀式の一つです。初歩きは、婚礼の日の朝に花嫁が白無垢姿で花婿の家の勝手口から入り、仏壇と花婿の両親に挨拶します。その後、色打掛に着替えて、姑と一緒に近所に挨拶回りをする儀式です。

さらに徳島県では披露宴で阿波踊りをするなど地域の特色が強く出るのが四国地方の結婚式だといえるでしょう。

九州地方

九州地方の結婚式は一般的なホテルや式場で行われます。しかし、参列者の服装は平服で気軽な格好で参列することが多いです。ご祝儀の額も全国平均より高く、男性側が多く負担する傾向にあります。九州地方はゲストの数も多いですが、皆で盛り上がるという県民性があるため、アットホームな雰囲気の結婚式が好まれます。

福岡県では「博多一本締め」というものが存在し、何回かに分けて手を叩きます。最後まで楽しく、締めるところはビシッと締められそうですね。特産品である地域のお酒をふるまうことが多いのも九州地方の結婚式ならではです。

沖縄県

沖縄県は圧倒的にゲストの人数が多い地域です。200人から300人は当たり前だと思ってください。余興も多く、盛大に盛り上がるのが特徴です。「カチャーシー」という沖縄の踊りをゲスト全員で踊ります。

ご祝儀の相場は低く10,000円程度ですが、大人数での結婚式となるため呼ばれる率も高いです。知らない人の結婚式も呼ばれるのだとか。その分、ご祝儀はゲストの負担を考慮してくれているのですね。引出物も1,000円から2,000円程度です。

沖縄県では結婚式の時間も決まっているところが少なく、夜通し騒ぐこともあります。時間を気にしないでお祝いできるのは国内でも珍しい貴重な体験ですよ。

まとめ

 

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いかがだったでしょうか。

今回は結婚式の特徴を地域別にまとめてみました。ここでは紹介しきれなかったこともまだまだあります。これから結婚式をお考えの方は、どこで挙げるかとともに自分たちの出身地域の結婚式事情を調べてみるのも面白いですよ。地域が違えば、規模も演出方法も変わってきます。自分たちだけでなくゲストも楽しませてあげられる結婚式をつくっていきましょう。